「効いたことは効いたが、幼児期の桁違いの記憶力は戻ってこなかったのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。原因は腎虚が進んだためだと推定していました。」

「腎虚が進むと記憶力が低下するのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。至宝三鞭丸で腎経に気が流れた状態にして、ホスファチジルセリンを飲むと記憶力が上がります。」

「渡辺さんの記憶力が上がったのは、至宝三鞭丸で腎経に気が流れた状態になっていたところに、ホスファチジルセリンを飲んだためということなのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「僕の場合、足の裏にある湧泉という腎経のツボが詰まってしまうと記憶力が低下します。」

「それでは、腎経と記憶力の関係は明白なのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「息子の場合、脳が少し緩んできているので、そろそろツボの位置が分かるのではないかと思って、経絡図を見せて腎兪の位置を確認したところだったのです。」

「脳が緩むとツボの位置が分かるようになるのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。天才系は、太古において、治療技術で種族を支配していたと推定しています。」

「脳が緩むと、天才系は治療系の超能力が使えるようになるということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「それで、脳が経絡的に緩むとツボの位置が分かるようになるのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。最初、腎兪について聞いたときは、『分からない』という返事でしたが、1週間ほどして、もう一度聞くと、『分かったような気がする』と言ったので、中神先生が腰の治療に使っていたと推定される治療法を教えたのです。」

「なるほど」と町会長。

「しかし、ホスファチジルセリンを飲んだ効果が僕とはだいぶ違うので、しばらくして治療点を確認すると、潜在意識のアドバイスに従ったらしく、腎兪ではなく、腎兪の近くにある命門というツボを治療していました。」

「なるほど。潜在意識は腎兪の治療をさせたくないのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。腎兪を緩める技術を身に着けると、他の治療点を治療しない限り寿命が延びるので、こだわりを突いて意識を誘導し早く死なそうとするのです。」

「なるほど」と町会長。

「腎兪を説明するときに、『ツボは動く』と話したので、そこを突かれたのかも知れません。それで、経絡図を見せながら腎兪が膀胱系上にあることを教えると、間違いに気がついたようでした。」

「なるほど」と町会長。

「しかし、この時点においては、腎兪が緩んでいるだけでなく腎経に気が流れていないと、ホスファチジルセリンの効果を十分に引き出すことができないことが分かっていたので、至宝三鞭丸を飲むことを勧めたのです。」

「息子さんは、詰碁で脳が経絡的に緩んでいるので至宝三鞭丸で腎経に気が流れるということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

2021/8/19

<それじゃあどうする28>
実は、筆者はマスクを取ると『高齢者が若返っています』というような顔になる。まず、問題の頭は薄いままだ。ひげも白髪交じり、目尻に小さな老人斑がある。しかし、マスクを取ると、誰が見ても、『高齢者が若返っています』という顔に見えるようだ。

家にある鏡を見ても、程度の違いはあるものの、大きく若返った時点の顔より若返って見える。若返って見える最大の理由は、肝機能が上がって筋肉が緩んで顔の線が柔らかくなったせいだと思う。皮膚もわずかながら変化している。

1度大きく若返って以来、老化する方向に進んだことはない。年を取ることがないのだ。たまに鏡を見ると、かすかに若返って見える。ところが院長のように、年に2,3回マスクを取った筆者の顔を見る人は、毎回、大きく若返って見えるようだ。その結果、院長は、『しないように』と繰り返し注意した経絡治療をやってしまったのだと推定している。

というのは、筆者が帰ろうとした時、『他にも何かやっているんだ』と言ったことがある。筆者は勘違いして、『3度めの歯を生やす研究をしています』と答えたが、『若返りの秘密は、経絡治療にある』と思って経絡治療をしてみたが、体力が上がるだけに終わっていたのだろう。

院長は高齢者ながら、髪の毛もふさふさしていて、目尻に老人斑があるようなこともないので、筆者の若返りにショックを受けているとは夢にも思わなかった。<続く>

2024/8/2